ボルダリングに握力って必要なの?実際にジムで聞いてみた

ボルダリングは自分の体だけで壁を登るスポーツ。掴むのはホールドと呼ばれる石です。となると握力が必要と思われがちですが、実は一般的に”握力”といわれる力はそれほど重要ではありません。
この記事では握力の種類とボルダリングとのかかわりについて書いていきます。

握力には3種類ある

握力とは大別すると3種類と言われます。
それぞれのパワーとボルダリングの関係について考えていきます。

クラッシュ力

クラッシュ力とは「握りつぶす力」のことです。
一般的に”握力”といわれるのはこの力ですね。
りんごを握りつぶしたりできる人はこのクラッシュ力が強いのです。ちなみにりんごを握りつぶすには60~80キログラムの握力が必要で、成人男性の平均握力が50キロ弱なことを考えるとけっこう鍛えないとできないですね。女性の平均握力は30キロ弱なのでなおさら。
また、学校での体力テストで測定される握力もクラッシュ力ですね。クラッシュ力を鍛えるにはV字のキコキコやる器具が一般的です。

ではクラッシュ力はボルダリングに必要なのでしょうか?
それほど重要ではありません。ボルダリングでは掴むのが硬いホールドなので「握りつぶす力」であるクラッシュ力は必要ありません。
ボルダリングの上達のためにキコキコやっている人はご注意!

実際にボルダリングジムの店長に聞いてみました。店長のグレードは1級くらいです。
なんと「オレ、40キロくらいしかないよ」と言っていました。
ちなみに僕はグレードは3級くらいですが、50キロ弱しかありません。成人男性の平均くらいですね。このことからもボルダリングにクラッシュ力は必要ないようです。
では次のパワー。

ピンチ力

ピンチ力とは「つまむ力」です。ボルダリングでもピンチ力を使うホールドの持ち方を「ピンチ持ち」と言います。

これです。幅が広くても狭くてもピンチ持ちです。
クラッシュ力は全部の指の握りこむ力だったのに対し、ピンチ力は主に親指の付け根あたりのパワーを使います。実際に何かを掴んでみるとよくわかると思います。

ボルダリングに「ピンチ持ち」があることからもわかるように、ボルダリングにピンチ力は重要です。
ですが、ピンチ力は鍛え方が難しいです。
例えば、レンガのブロックなど重たいものを上からピンチ持ちで掴んで上げ下げする、というような方法もあります。重たいブロックはなかなかないと思うので辞書などで代用できるかもしれません。また、手の開き方によっても力のかかり方が違うので色んな幅でトレーニングできるとよいですね。

では最後のパワーです。

保持力(ホールド力)

保持力とは指に負荷がかかったまま耐える力。ボルダリングで言えばホールドをもった姿勢のまま耐えられる力のことですね。
これがボルダリングでは最重要です。
上で出てきたジムの店長や僕も数値の握力が平均くらいでも高いグレードの課題が登れるのはこの保持力があるからです。保持力を鍛えることこそがボルダリング上達の近道とも言えます。
(保持力が強い人はムーブが適当でも登れてしまったりします)

保持力の鍛え方ですが、単純に保持力を継続的に使うのが効果的です。ジムならとにかく壁に張り付く。そのときは持ちやすいホールドだけでなく色んなホールドで保持力を鍛えると良いでしょう。もっと簡単に言えば、ジムに通っているだけで自然に保持力は付いていきます。
ジムへ通って課題をこなすだけでは足りないな、と感じたらジムのキャンパスボードなどで保持力を意識してぶらさがってみましょう。また、長モノ(手数が多い課題)を何度もやるのもスタミナUP+保持力UPに効果的だと思います。

自宅なら器具を用意してひたすらぶら下れば鍛えられるでしょう。いろんな手の形で実践的な練習ができると保持力の向上も早いと思います。
自宅でぶら下る器具なんて用意できないよ!という人はDIYしてぶら下れる器具を作ってみましょう。これはまた別記事にて。

ボルダリングにはピンチ力、保持力が重要

ということでボルダリングには一般的な”握力”ではなく、ピンチ力、保持力が重要です。
ボルダリング上達のためには2つのパワーの向上が欠かせません。それぞれのパワーを意識してトレーニングしていきましょう!